肛門からコーヒーを注入することで便秘が改善するとうたう「コーヒー浣腸(かんちょう)」用の液体「カフェコロン」を販売したなどとして、健康食品販売会社「ディーセントワーク」(東京都中央区)の元代表取締役、吉沢三代子容疑者(70)ら女3人が、旧薬事法(現・医薬品医療機器法)違反(医薬品の無許可販売など)容疑で逮捕された。
朝日新聞によると、ディーセントワークは2002年ごろから、コーヒー豆を原料としたカフェコロンを販売。押収したパソコンのデータから、10〜14年の約4年8カ月間で約15億円を売り上げたとみられている。昨年1〜10月には、延べ9500人に販売しており、昨年10月の時点でカフェコロン6万本以上を販売目的で貯蔵していたという。
NHKによると、吉沢容疑者らは、未承認の医薬品の販売をやめるよう東京都から指導を受けていたが、従わなかったという。吉沢容疑者は、「指導に従わなくても大ごとにはならないと思った」などと話し、容疑を大筋で認めているという。一方、産経新聞によると、他の2人は一部容疑を否認している。
カフェコロンを1年半使い続けた人の中には、腸のむくみにより自力排便ができなくなった人もいる。
カフェコロンは2日現在もアマゾンなどで販売されている。通常価格は、155グラム6缶5セットで約9500円。カフェコロンを腸内に注ぎ込むキットも1つ約9500円で販売されている。