テレビに映る子役と呼ばれる子どもたちは、どこか大人びて見える。見た目は確かに子どもだが、「子どもの役を演じている」のを見ると、中身は普通の大人よりも大人なのではないか、と変に考えてしまう。そんな勝手な思い込みがあったためか、子役の女の子に話を聞きに行く道の途中は、いつも以上に緊張して落ち着かなかった。
現在、フリーの子どもタレントとして活動している、Megu(メグ)ちゃん。4月から小学校4年生になる、黒目がちな目がとても印象的なかわいらしい女の子だ。昨年までは子役事務所に所属し、テレビ出演、CM、舞台、音楽関係の演出などで活躍していたが、レッスンやオーディションと学業の両立を考えてフリーに転身。プロ契約をしている仕事と並行しつつ、イベント出演、企業モデルといった活動を行っている。また、埼玉県所沢市生まれのMeguちゃんは、今年から、「地元LOVE」という個人テーマを掲げ、所沢に限定した町興し、地元のPR活動を開始した。
所沢に拠点を置く企業と協力し、子どもレポーターとして地域の良さをレポートしているMeguちゃんの仕事に同行させてもらった。この日向かったのは、「ところざわ犬猫支援の会」が運営する猫カフェ「ねこ日和」。猫のトレーナーに猫のタイツ、衣装を現場に合わせてくるところが、一人前のタレントを感じさせる。
実は、「アニマル親善大使」という愛称を持つMeguちゃん。市内での活動とは別に、動物イベントレポート、ペットショップモデルを務める、大の動物好きなのだ。家ではなんと、石垣島・西表島特産のセマルハコガメ、カナダ・米国に分布するセスジニシキガメ、中国・ベトナムに分布するハナガメ、オーストラリアに分布するフトアゴヒゲトカゲ、おなじみのヒキガエル、ウシガエル、ダンゴムシ、ワラジムシ、マダガスカル産のコガタメガボール(手のひらサイズのダンゴムシ!)、さまざまな種類のカブトムシ・・・を飼育しているという。
「猫は何匹いるんですか」「この子の名前はなんですか」と、カフェに集まっている地元の人たちと積極的にコミュニケーションを取る。丁寧な言葉遣いで話をするが、猫を見る目は子どもらしさに溢れ、きらきら輝いている。そんな女の子と猫が触れ合う様子に、自然と周囲の人々の顔もほころぶ。役を演じるという仕事をするだけでなく、子どもらしい生き生きとした自然な姿を見せることも、子どもタレントの大きな役割なのだと教えられる。
仕事のスイッチがオンのMeguちゃんは、付き添いの父親のことを「父」と呼ぶが、オフになると「パパ」と呼ぶ。オフのときのMeguちゃんは、普通の小学生の女の子だ。「猫とウサギを飼ってみたい」「事務所に入っていたときは、演技、ダンス、ボーカルのレッスンをしていたんだけど、どれも楽しかった」と、大好きな動物の話、仕事の話を一生懸命に話してくれる。
フリーに転身したMeguちゃんに、クリスチャンの両親は「キリスト教界で神の栄光を現すために働きができれば」と期待をかける。現在は、福音ネット伝道協力会に出演しているが、さらに多くの場所に出て行き、人々に喜ばれるように奉仕をすることで、福音を語る地盤固めをしていきたいという。
Meguちゃん自身、「もっとイエス様の話を恥ずかしがらずにみんなに伝えられるようになりたい」と話すが、子役として活躍するMeguちゃんの明るい姿を見て、すでに同世代の子どもたちは大きな影響を受けているようだ。自宅でのクリスマス会に、学校のクラスメートの女の子全員を招待すると、なんと全員が参加してくれ、教会にまでたくさんの人が来てくれたという。
普段からよく祈る子だというMeguちゃんに、「いつも神様に何をお願いしているの」と聞くと、「ジャンヌが餌をちゃんと食べるように!」と元気な答えが返ってきた。ジャンヌは、ペットのフトアゴヒゲトカゲ。動物との関わりの中で、その小さな命さえも神の御手にあることを体験しているのかと、その幼子の信仰に大きなことを学ばせれられた気がした。
この春も、イベントの司会や、大手企業からのリリースが予定されているMeguちゃん。光の子どもとして、子どもだからこそ伝えられる神の愛を多くの人に届けるために、動物を大切にする気持ちをいつまでも忘れずに、大きく活躍してほしい。