【CJC=東京】ドイツ西部ケルンとその周辺のカトリック教会を統括するケルン大司教区の総資産が、2013年末時点で33億5000万ユーロ(約4500億円)に上り、帳簿上はバチカン(ローマ教皇庁)を上回ることが分かった。時事通信が報じた。一方、世界遺産のケルン大聖堂は売却不可能なため、象徴的な価値として27ユーロ(約3600円)と算定している。
教会財務の不透明性への批判を受け、同教区が初めて収支を公開したもので、内訳を見ると、世界のカトリック教会の中でも有数といわれる、同教区の裕福さが裏付けられた。
総資産のうち約7割が有価証券で、2割弱は教会や学校、商業用施設などの不動産。ケルン大聖堂は立地する26区画と大聖堂自体に、それぞれ1ユーロの価値をつけたという。収入は教会税を中心に8億ユーロ(約1070億円)超。人件費や慈善活動、教育などに支出をした結果、残った黒字額は5900万ユーロ(約79億円)だった。