キリスト教国際NGOのワールド・ビジョン・ジャパン(東京都中野区)が、途上国に住む子どもたちの通学に必要となるものを支援するプロジェクト「ラブギフト」を今年も行う。
一部の調査によると、現在日本では小学校入学時に、約10万円の費用がかかるという。その内訳は、ランドセルや文房具、日用品などだが、途上国では20分の1程度の金額で通学に必要な道具をそろえることが可能だ。
しかし、ワールド・ビジョン・ジャパンが活動する国の一つ、ケニアの平均年収は日本円で約8万円といわれており、通学に必要な道具はもとより、食糧などの栄養面でも困難を抱える家庭が多いのが現状だ。
そんな現状を抱えた国への支援が、このプロジェクトの目的。支援者は、ネットで買い物をするような感覚で、ウェブサイト上で何を送るのかを選択。募金すると、その選択した物品が途上国に送られるという仕組みだ。
昨年は文房具の他に歯ブラシやせっけん、鏡やくし、シャンプーなどの衛生用品、電灯の代わりになるソーラーライト、水のろ過フィルターなどが数多く送られた。今回も支援地域の子どもたちが学校に行くための学用品のほかに、継続して通学できるように家族の収入につながる家畜などが送られるという。
「ラブギフト」のリスト:
- わくわく通学セット(ネパール) 5330円
- 勉強はかどる机・椅子セット(ケニア) 1万1350円
- 皆で遊べるスポーツセット(ネパール) 5330円
- どんどん学ぼう教科書10冊(ウガンダ) 1480円
- ミルクで栄養乳牛一頭(インド) 5万2560円
- ミルクで収入向上ヤギ一頭(ケニア) 3万3700円
- 家計お助け豚一頭(ルワンダ) 8520円
- タマゴで栄養めんどり一羽(タイ) 1210円
今年は3月上旬から受付を開始。自然災害や内戦などの状況で困難にならない限り、今年10月から来年9月の年度中に届けられる。またラブギフトによる募金には、支援物資の調達費用のほか、子どもたちのところへ届けるまでにかかる全ての費用が含まれており、寄付された金額のうち72%がラブギフトの購入費や運搬費、配布のための作業費に、残りの28%は現地での活動を支えるための国内での活動費に充てられる。
活動報告は11月にメールで行われる予定。また支援は、個人以外にも、夫婦や友だち同士、学校のクラス、企業や各種法人など、グループ単位でも参加可能。