【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は10月13日、テレビ番組で自分が同性愛者であることを告白した上級聖職者に対し、停職処分を下した。広報局長フェデリコ・ロンバルディ司祭の言葉としてイタリアのANSA通信が伝えた。
テレビ番組に出演した司祭は4人で、いずれも身元が判明しないように映像や音声は処理されていたが、停職処分となった聖職者がバチカンの事務所でテレビのインタビューに答えた際の映像から、その中の1人が聖職者省のモンシニョール・トマソ・ステニコであることが分かったという。
ロンバルディ広報局長はANSA通信に、「この聖職者が罪を犯していたとしても、慎重にまた敬意を持って対処している」とし、また「当局者は宗教的、そしてバチカンの一員としてそぐわない行動については、必要な場合には厳しく対処する義務がある」と述べていた。
初め現地紙『レプブリカ』は、当該の聖職者を聖職者省に務める60代の職員と特定したものの、名前は明らかにしなかった。
問題となったテレビ番組は10月1日、国営テレビ『La7』で放映された。
インタビューの中で、モンシニョールは、自身を罪人だとは考えていないが、悟られぬよう慎重に行動しなければならないと語っていた、とAFP通信が報じている。