同志社大(京都市上京区、大谷實総長)はこのほど、世界的な政治学者であるフランシス・フクヤマ氏に同大の名誉文化博士の学位を贈呈することを決めた。それに伴い、22日にはフクヤマ氏本人を招いての記念講演会が開催される。
父親が日系二世、母親が日本人の日系米国人であるフクヤマ氏は、ランド研究所研究員、米国務省政策企画局スタッフ、ジョージ・メーソン大学教授などを経て、現在はジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院教授。92年出版の著書「歴史の終わり」(原題:The End of History and the Last Man)は、大きな反響を呼び世界的なベストセラーとなり注目を集めた。(Amazon:歴史の終わり)
フクヤマ氏と同志社大の関係は、母の河田敏子氏に遡る。戦前を代表する農業経済学者、河田嗣朗氏の長女であった敏子氏は同志社で学び、第二次世界大戦後に湯浅八郎同志社大総長の秘書として働いた。1950年には湯浅総長の推薦で戦後最初期の女子留学生としてシカゴ大学へ留学。そこで、日系二世のヨシオ・フクヤマ氏と出会い、湯浅総長が仲介人となって結婚した。
講演会は22日午後2時半〜6時半まで、同志社女子大学今出川キャンパス・栄光館ファウラーチャペルで行われる。演題は、「21世紀における自由民主主義の将来」。申込は不要で、入場料も無料、逐次通訳が用意されている。同志社大学神学部・神学研究科、アメリカ研究科、一神教学際研究センターの共催で行われる。問合せは、同大一神教学際研究センター事務局(電話:075・251・3972、FAX:075・251・3092、メール:[email protected])まで。