米国福音同盟(NAE)と米国ミカ・チャレンジが主催する全世界指導者フォーラムが11〜12日、米バージニア州アーリトンで開催される。フォーラム1日目の夕食会では、潘基文(バン・キムン)国連事務総長が出席し、ミレニアム開発目標(MDGs)や、切迫した貧困問題の現状などについて講演する。
フォーラムは、米国内と「グローバル・サウス」と呼ばれる南半球を中心とした発展途上国から福音派のトップレベル指導者らが集まって行われる。フォーラム2日目には、MDGsでも取り上げられている貧困や飢餓、エイズ、密輸、生命倫理、人権、平和構築などの問題について各指導者らが話し合う。
米国ミカ・チャレンジのピーター・ヴァンデール・メーレン共同議長は、「MDGsは、貧しい者を助け、弱い者を守れという聖書に出てくる預言者の声に同調するものだ。これら正義と慈しみを求める声は、福音と教会の世界宣教において絶対に必要不可欠なものだ」とMDGsの重要性を語った。
MDGsは、00年9月に採択された国連ミレニアム宣言と、90年代に行われた主要な国際会議やサミットで採択された国際開発目標を統合し、1つの共通の枠組みとしてまとめたもの。15年までに「極度の貧困と飢餓の撲滅」、「普遍的初等教育の達成」、「ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上」など達成すべき8つの目標を掲げている。
一方、ミカ・チャレンジは世界の貧困撲滅のために行動する世界的なキリスト教団体の動きで、MDGsを達成するよう各国政府に働きかけていくことを目標としている。
メーレン共同議長は、「『正義を行い、慈しみを愛し、へりくだって神とともに歩みなさい』(ミカ6:8)という預言者ミカの声に従って、今回のフォーラムでは、米国の福音派指導者らは国連事務総長の話を注意深く聞き、米国人だけの内輪の対話とならないよう、世界中の重要な福音派指導者らを招き、共に意味深い本物の対話をするつもりだ」と語る。
フォーラムは、アーリトンのシェラトン・クリスタル・シティ・ホテルを会場に11日は午後4〜7時、12日は午前8時〜午後1時まで行われる。また開催には、国連ミレニアム・キャンペーンの他、米国のNGO団体「世界にパンを(BFW)」「ワールド・リリーフ」「福音主義環境ネットワーク(EEN)」、国際的なNGO団体「フロンティアーズ」など諸団体が協力する。