【CJC=東京】イスラム教過激派「イスラム国」がイラクの女性人権活動家サミーラ・サリ・アリ・アルヌアイミさんを殺害した。サミーラさんはモスル北東部の自宅に配偶者や子ども3人といたところ、拘束され連行された。目撃者が25日、AP通信に語った。「イスラム国」独自の宗教裁判で「イスラム教徒」であることを止めた、と判断され処刑されたものと見られる。数日後、家族は遺体置き場で遺体を引き取ったが、状況からみて、サミーラさんが殺害される前に暴行を受けたのは確か。
イラク駐在国連使節のニコライ・ムラデノフ氏は「特にモスルにいる仲間の市民の民権と人権を守ってきた女性人権専門の弁護士で活動家の女性を虐待し、殺害することによって、『イスラム国』は、人間的な寛大さを全く無視するのと同様、憎しみ、ニヒリズム、残忍さを合わせることで、その邪悪な性質を証明しつづける」と語った。
同じく人権活動家のハナア・エドウェルさんによると、「イスラム国」はこのところ、女性人権活動家をさらに4人殺害している。「しかし女性だけが狙われているわけではない」と言う。