「ニューヨーク空港で入国を拒絶されて日本に戻ってきました。どうしたらよいのでしょうか?」
知人の日本人女性から電話があった。彼女は日本で米国人男性と結婚してハネムーンでアメリカに3日前に飛び立ったばかりだった。
「えっ、一体どうしたんですか!」
びっくりしてこう尋ねると、「米国人の妻だから当然入国できると思っていたら、入国審査官が、ビザがないから入国を許可できないと言うのです」というわけで、 アメリカ国籍の夫は入国したのに、日本人妻は一人さみしく実家に帰ってきた。
彼女が正式にビザを申請してアメリカに入国する許可が下りるまで3カ月もかかった。
前科3犯受刑生活20年の五十嵐弘志さんは、獄中で罪を悔い改め、キリストを信じて熱烈なクリスチャンになった。出獄してからは大々的に受刑者支援の働きをしていることが注目されて、米国のクリスチャン団体から集会で証してほしいと招聘された。
アメリカ大使館でビザを申請したが、 彼には前科があるためビザ発給が拒絶され渡航できなかった。大統領の特別入国許可でもないかぎり、彼は米国には入国できないと言われた。
日本人であれば誰でも日本のパスポートを所持することができる。パスポートとは、日本政府がその所持人が日本人であることを証明する証明書であり、渡航先の外国政府に対して所持人の入国の便宜を図ってあげてほしいという要請書(推薦状)である。
しかし短期の旅行等の場合を除いて、原則としてパスポートだけでは外国に入国することはできない。外国政府は所持人をその渡航目的にしたがって審査したうえで入国を許可するかどうかを決めるのである。
それでは天国に行く場合はどうか? 誰でも死ねば天国に行けるのではないか? 特に、善いことをして表彰されたような人は、当然に天国に行けるのではないか?
私はかつてそう思っていた。だから聖書にすごい違和感を覚えた。天国に入るには特別なビザが必要だと書かれているからである。天国では自薦他薦のパスポートは一切通用しないというのである。
ある時、聖霊の働きで本当の真実を悟った。神の目から見れば、私は限りなく律法違反の罪を犯し続けている罪人である。神の法廷で死刑判決が下された死刑囚である。この罪にまみれた私が、天国という罪のまったく存在しない神の国に行けるはずがないではないか。
幸いにも、 聖書には誰もが天国に入国しそこに永遠に居住できるビザを取得する方法が書かれている。自分は神の目には途方もない罪人であるが、神の御子イエス・キリストが自分の代わりに死刑の刑罰を受けてくださったので赦免され、キリストが3日後に復活してくださったので自分は神の子にされたことを信じればよいのである。
「十字架と復活によって自分の罪が赦され神の子になったのだと信じる信仰」こそが、天地万物の創造主、全知全能の父なる神、すなわち天国の大統領が聖霊の証印を押して発給してくださる、「天国への特別入国許可証」である。
あなたが永遠に天国に居住できるという「天国の国籍証明書」でもある。あなたが神の家族であるという「天国の戸籍証明書」でもある。
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