アフガニスタンの旧支配勢力タリバンによって拉致、殺害された韓国人クリスチャン一行のリーダーであった●炯奎(ペ・ヒョンギュ)牧師(42)の葬儀が8日、同氏が所属するソウル市南郊の京畿道城南市盆唐にあるセムムル教会で行われた。葬儀には拉致被害にあった元人質21人を含む約1500人が参列した。
拉致事件が発生したのは7月19日。一行が同国東部のカズニ州をバスで移動中、バス運転手の知り合いと名乗る2人組が乗り込み、タリバンに変貌。運転手が停車の合図を無視したとして発砲した。運転手がバスを停車した後、タリバン兵がバスに乗り込んで一行を拉致した。
ぺ牧師は同25日、同州で頭部や胸部に銃弾を受けた姿で発見され、今回の事件で初めての犠牲者となった。韓国の聯合ニュースによると、ぺ牧師の遺体から拷問の痕跡は見られなかったものの、計7箇所の銃弾の跡が発見された。
同30日には、事件2人目の犠牲者となった沈聖○(シム・ソンミン)さん(29)が頭部に銃弾2発を受けて殺害された。同氏の葬儀は8月4日、城南市の盆唐ソウル大学病院で行われた。2人の遺体はともに医療研究のため病院に献体された。
事件を巡っては韓国国内で大きな議論が起きている。7日には、韓国キリスト教総連合会(CCK)総務、韓国キリスト教教会協議会(KNCC)総務、韓国福音主義協議会(KEF)会長、韓国世界布教協議会(KWMA)事務総長ら13人が、「韓国教会は今回の事態に共同の責任を感じている」として謝罪の声明を発表している。
一方、世界宣教協議会(CWM)は8月30日、「奉仕活動を攻撃的な宣教だと非難するのは間違いだ」と指摘。同様の事件が発生した場合、政府に負担をかけないよう自主的に解決を図る方針を示すとしている。
●は「哀」の「口」が「非」 、○は王ヘンに民