中国共産党の革命聖地とされている陝西(せんせい)省延安に、このほどカトリック教会が建設されることになった。時事通信社が4日、新華社電の情報として伝えた。同通信によると、延安市政府は教会の建設のために2000万元(約3億円)を投入するという。中国では政府による地下教会への迫害が続いており、国際社会からの批判が耐えない。今回の建設も国際社会に向けてのアピールが狙いとみられる。
延安は、中国紅軍が中国国民政府による攻勢から脱出し、組織の再編成をするに至る長征を行った際の終着地として、また毛沢東が延安の石窟に留まって抗日戦線を指揮したことで、中国革命の聖地とされている。人口は約210万人。
現在中国にはブリタニカ国際年鑑のデータによると、キリスト教徒が人口の7〜7.5パーセント、9100〜9750万人程度といるとされている。しかし、人権活動家やジャーナリストなどが把握している情報では、中国政府公認、非公認の教会を合わせて人口の約10パーセント以上がキリスト教徒だといわれている。