ジョン・ウェスレーと共にメソジスト運動を推進したチャールズ・ウェスレー(1707-1788)の生誕300年を記念して、ウェスレアン・ホーリネス教団・ウェスレー学習会は3日、「(チャールズ・ウェスレー生誕300年記念)ジョン・ウェスレー記念礼拝」をウェスレアン・ホーリネス神学院(東京・台東区)で行った。講師の峯野龍弘氏(淀橋教会主管牧師)は、一人の失われた罪人を救う「絶大な神の愛と十字架の恩寵」を受け、全身、全霊、全生涯をもってその愛に応え続けたチャールズの信仰の生涯を紹介しながら、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛」(マタイ22:37)するキリスト者の愛の生き方を説いた。会場には、同教団の教職や神学生、一般の信徒ら約40人が集まった。
峯野氏は、チャールズの賛美歌には「絶大な神の愛と十字架の恩寵」をテーマにしたものが多いことを強調。チャールズの生涯追及した「聖(きよ)め」の本質は、神の愛を心から体験し、その愛に自分のすべてを献げて応答しようとするキリスト者の実存の中にあることを説いた。
チャールズは生涯で5000曲を越える賛美歌をかく中で、自身が体験した神の愛を様々な形容詞を駆使して言葉で言い表そうと幾度となく試みた。だが、チャールズは自身の日記の中で、神の愛についてこう記している。
「思いも、言葉も、その業も、更には生命も、死でさえも、神の愛でいますことを証しする言葉を見出しがたい。」
峯野氏は、それほどの無限の神の愛に対する人間側のふさわしい応答は、「全身、全霊、全生涯をもって、神の愛に応え奉ること」であるとし、聖められた生涯とは、「『キリストの愛の心を心とし、キリストが愛のうちを歩まれたように愛のうちを歩むこと』に、ひとすじに、最後の一息まで、先のものを目指して、天を仰ぎ見、ひたすらに全身、全霊、全生涯を捧げ、愛によるところの純粋な動機をもって進み続けるその一歩、一歩の連鎖」であると語った。