人生には3つの坂があるといわれます。1つ目は「上り坂」、2つ目は「下り坂」、3つ目は「まさか」です。
どんな人にも、「上り坂」を上る時期があります。何をやってもうまくいき、飛ぶ鳥を落とす勢いで上り続けます。特に若い時は、ちやほやされ、期待され、喜ばれます。しかし、進学、入社、昇進、昇格、結婚、子どもが生まれ、家を建て、貯金が増え、持ち物が増えていく時期はある時に終わります。やがて、「上り坂」は「平地」になり、「下り坂」になる時期がきます。子どもが自立し、退社し、引退し、親が亡くなり、配偶者との死別、そして、今まで持っていたものが一つ一つ奪い去られ、自分が必要とされなくなっていく時期がきます。人生の「下り坂」です。
しかし、人生の坂は、「上り坂」か「下り坂」だけではありません。予測不能な「まさか」があります。韓国の客船セゥオル号の沈没事故は、見方によれば起こるべくして起こったともいえると思いますが、船が沈没すると知っていたら、誰も乗らなかったはずです。あるいは、途中で沈没すると分かったら、救命胴衣を着て、いち早く逃げたはずです。それをしたのが船長以下、ほとんどの乗組員でした。しかし、乗客のほとんどは、晴天霹靂であり、考えにも及ばない「まさか」だったはずです。
前都知事の猪瀬さんは、オリンピック招致を成功させ、飛ぶ鳥を落とす勢いで東京の顔として君臨し、都政の舵取りをやっていこうという矢先に、「まさか」にさしかかり、転落させられてしまいました。同じような出来事でも、みんなの党前代表の渡辺議員は、危機管理能力に長けていたのか、「まさか」をうまくかわした感を拭えません。
「まさか」は人ごとではありません。誰にでも、「まさか」はやってきます。関東大震災、阪神・淡路大震災、東日本大震災は「まさか」中の「まさか」です。そして今後、南海トラフ大地震や首都直下型地震という「まさか」がやってくると言われています。
小さな「まさか」は日常的にやってきます。一体、「まさか」にどう対応したらいいのでしょうか?
① 聖書を読み、神に祈り、いつでも神の導きを受ける。
② 神と一体になり、神と共に歩む。
③ 人を赦し、愛し、祝福する。
④ マイナス思考を捨て、プラス思考で生きる。
⑤ どんなことも感謝する。
⑥ 夢と希望を持ち続ける。
⑦ 前進し続ける。
⑧ 間違いに気づいたら、素直に罪を認め、悔い改める。
他にもいくつでも挙げられますが、このように生きる人には、「まさか」は災いではなく祝福になります。ピンチはチャンスに変えられ、マイナスはプラスに変えられ、栄光から栄光へと成長し、一発大逆転します。「まさか」をマイナスや呪いと考え忌み嫌わないで下さい。感謝して、神と共に「まさか」に直面し、進むなら、「禍を転じて福と為す」と言われるように、まさかは大きな祝福なのです。
さらに、「上り坂」も祝福ですが、神と共に歩むなら、「下り坂」も祝福です。「下り坂」とは、傲慢な生き様に気づかせられ、本当の自分の立ち位置に立たせて下さる「坂」なのです。そうしたら楽ですよ。その下りきったところで神と出会うことができます。聖書が語る神は、「私たち人間に上って来い!そうしたら救ってやろう!」と言われるのではなく、2014年前のクリスマスにこの地上に人間の姿をとり、私たちのところにまで来て下さったのです。
そして、今あなたの前におられます。心を開き、信じ、このイエス・キリストを心に受け入れるなら、罪が赦され、神の子とされ、永遠の命と天国のパスポートを頂き、救われます。「下り坂」の突き当たりで、人は神と出会うのです。「人生の3つの坂」は、どれも祝福です。人生には祝福以外ないのです。
この一日も祝福の一日でありますように。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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