臨床心理士で聖学院大学准教授である藤掛明氏の講演会「人生の夕暮れ 一六時四〇分 ~臨床心理士のがん体験~」が、3月1日に行われる。
藤掛氏は、クリスチャン臨床心理士として、精神世界やカウンセリングについて多くの研究と提言を行ってきた。『ありのままの自分を生きる』『雨降りの心理学』などの著書でも知られる。
今回の講演会では、一昨年に出版された『一六時四〇分 がんになった臨床心理士のこころの記録』で公表した自らのがん体験を中心に、「病院のベッドで考えたメンタルヘルス」などをメッセージとして語る。
「一六時四〇分」とは、人生を24時間にたとえることから取っている。年齢を3で割ると、自分の時間がわかるという。「私ががんの告知を受けたのは、50歳であった。3で割ると、16(余り2)であり、私の人生時計は、16時40分であった」(著書より)
人生の夕暮れ、がんとの闘い、天国への希望が、本の中で真摯に語られている。「私はクリスチャンとして、神様に病気のことを祈る。いろいろと祈るのであるが、あるときから病気については『この命を支えてください』『今日一日をお願いします』と祈るようになった」
2009年から抗がん剤治療などを受けてきた藤掛氏の血液のがん(悪性リンパ腫)は、「完全寛解」したという。
講演会は計2時間半を予定しているが、藤掛氏は「質疑応答の時間を多めにとり、来場者との交わりの時間を大切にしたい」と話す。主催者側からのお茶の提供など、くつろいだ雰囲気で話し合える場が設けられる予定だ。入場無料。事前申込不要。公演の詳細はこちら。
日時:3月1日(土)午後1時~3時30分
会場:幼きイエス会修道院(ニコラ・バレ)9階ホール(四ツ谷駅前、雙葉学園隣)
主催:キリスト教カウンセリングセンター(電話:03・3971・4865)