【CJC=東京】南アフリカ共和国初の黒人大統領、ネルソン・マンデラ氏が5日、ヨハネスブルクの自宅で死去した。95歳。アパルトヘイト(人種隔離)撤廃を主導、人種によって分断されていた南アを統一したことで知られる同氏は、世界の人種的融和の象徴的存在となり、1993年にはノーベル平和賞をフレデリック・ウィレム・デクラーク元大統領と共同受賞した。
同国のジェイコブ・ズマ大統領は国営テレビの演説で、マンデラ氏が「安らかに旅立った」とし、「非常に悲しい瞬間だ。わが国は最も偉大な息子を失った」と述べた。
同氏は30年近く投獄されていた間に結核を患っている。同氏は肺感染症治療のため今年9月まで3カ月間入院するなど、長く闘病生活を送っていた。9月の退院後、南ア当局は、マンデラ氏が「重体だが、安定した」容体だと述べていた。
しかしマンデラ氏の一部の家族は、同氏の容体が最近数日間、危険な状態にあると認めていた。