創造主訳聖書は、他の日本語訳聖書では「神」と訳されていたヘブル語の「エロヒム」などの原語を「創造主」と訳した初めての聖書。2011年2月から有志が集まり審議を重ね、今年3月のイースターの出版にこぎつけた。キリスト教とは無縁の一般的な日本人にも読みやすいと定評のある現代訳聖書を底本とし、サイズも厚さ2センチのB6判でコンパクトにまとめるなど、聖書になじみのない読者層を意識した。
「神」という聖書の訳語については、従来からキリスト教関係者の間で議論があった。聖書になじみのない一般的な日本人が「神」と聞けば、聖書の語る唯一の創造主ではなく、どうしても八百万の神や汎神論の神を連想してしまう。日本と同じく漢字圏に属する韓国の聖書では、日本語の「神」にあたる単語と区別して「唯一の方(ハナニム)」という訳語が使われている。
講演会では、同聖書を発案した創愛キリスト教会主任牧師の堀越暢治氏が「なぜ『創造主』に変えたかったのか」の演題で、出版の意義と日本宣教の展望を語る。ゴスペルシンガーの向日かおりさんを音楽ゲストに招く。
参加無料。問い合わせは、創造主訳聖書刊行会事務局(029・292・9621)。