2日、単立炎リバイバル教会(東京都足立区)で行われた奥山実氏による午後の聖会で、宣教師訓練センターの所長としてさまざまな宣教師の訓練を施してきた経験に基づいて、日本宣教のリバイバルの秘訣についてメッセージが伝えられた。
奥山氏は、ヨハネの福音書12章24節およびリバイバルの聖句とも言われる第2歴代誌7章14節を引用し、へりくだること、自分が死に、イエス・キリストに全てを捧げることがリバイバルと伝道の秘訣であることを説いた。
奥山氏は韓国教会に生じたリバイバルの原因について、朝鮮戦争時代に北朝鮮の教会が壊され、韓国でも教会が壊されるようになり、混沌とした状態に陥っていた最中にあって、韓国のキリスト教指導者、信徒たちが「どうして韓国だけこのような目に遭うのでしょうか。赦してください」と真摯にへりくだり、悔い改めた姿勢が背景にあったことを指摘した。韓国のリバイバルを例に奥山氏は日本の教会リバイバルも「日本のクリスチャンがまずへりくだらない限り日本のリバイバルは生じません。日本の教会は世界一であると自負する祈りをするのではなく、『神様、この様な状態で申し訳ございません。99パーセントの日本人があなたを礼拝しないで偶像礼拝を行っている責任は日本の教会にあります。赦してください』とへりくだる祈りが必要です」と説いた。
聞かれる祈りの秘訣は本音の祈り
奥山氏は祈り方について、心にもないことを祈るのではなく、本音の祈りが神に聞かれる祈りであることをピリピ書4章6節を引用して説明した。
また祈りの内容について、「救われたばかりの時は自己中心の祈りになってしまいます。自分のこと、自分と自分の家族をしっかり守ってくださいというような祈りです。しかし成長すると他人が気になるようになります。他の家庭が崩壊していると回復するようにと他者のために祈るようになります。さらに聖書を読むことで、『全世界に福音を述べ伝えなさい(マルコ16・15)』と書かれてあるため、『神様、世界中に福音を広げてください』と世界大の祈りをするようになります。しかし成長しても変わらないことは、それが『本音の祈り』であるということです。心にもないことをいくら祈ってもだめです」と説いた。
へりくだって祈ることが大事
奥山氏は、実りを結ぶクリスチャンになる秘訣について、ヨハネの福音書12章24節を引用し、「死ねば、豊かな実を結ぶ」ことを強調した。
昭和一ケタの時代に生まれた奥山氏の世代では、「国のために死ぬ」ため神風特攻隊を志願するエリートがたくさん存在しており、奥山氏も小学5年生で神風特攻隊に入隊することを決意したという。しかし旧制中学入学後、太平洋戦争終戦に至り、ついに神風特攻隊にはならずに命が救われた。奥山氏は当時の経験について、「学校で絶対に負けないと教えられていた戦争に負けてしまい、がっかりしました。さらに学校の先生に『今まで教えていた事は嘘でした』と言われました。国に『裏切られた世代』が昭和一ケタの世代です。学校の先生も『日本に裏切られたかわいそうな奴らだ』という目で見ていました。日本に裏切られたという傷が、この世代で国のために死ぬことを教育されてきた人たちの中には深く残っています」と述べた。
その後イエス・キリストのために献身する道に導かれた奥山氏は、「イエス様ご自身のことをヨハネ12章24節では言っています。私たちは十字架の真似はできませんが、『死んだら実を結ぶ』という秘訣を学ぶことはできます。死ぬためには練習はいりません。伝道が出来ないと思っているのは、自分の立場や名声、評判が邪魔になるからであり、イエス・キリストのために献身し、『私』のために生きることを止め、私の人生を主のものとするように身を捧げることで、弱い人が豊かに用いられるようになり、考えられないことが起こるようになります」と説いた。
奥山氏は日本のリバイバルについて「政治、社会の大変動があってリバイバルが来るようになります。東日本大震災で海外から支援に来たクリスチャンは長期間の間支援を続けています。そのため東北の地でクリスチャンに対する偏見がなくなるようになりました。(これまで伝道が難しかった)東北人があちこちで救われています。リバイバルは日本全体が何かに巻き込まれるように、総崩れに生じ、一気に人々が主に立ち返るようになります。その時皆さんが用いられるようになります。『日本にリバイバルをください』という本音の祈りをしてください」と促した。