キリスト教精神に基づいて建国された米国は今日、深刻なキリスト教価値観の影響力減少に悩まされている。米キリスト教指導者らは、世俗主義に陥っている大衆を今一度信仰の共同体に引き戻そうと模索している。
戦後の米国社会で共産主義運動と福音伝道を切り離し、世界中で影響力のある伝道活動を成してきた福音伝道者ビリー・グラハム氏は、自身の95歳の誕生日に当たる11月7日の週に「ビリー・グラハムとともにある私の希望」という福音伝道アウトリーチ活動を行う。その一環として、人々に米国式生活スタイルに対する悔い改めを呼び掛けている。
米福音主義者らは米国民のイエス・キリストに対する信仰がなくなっていることに大きな懸念を抱いている。グラハム氏のアウトリーチ活動は、米国民の心を神に近づけるための大規模な草の根運動の一環であり、アウトリーチ活動を通して福音の良い知らせを再度信仰が失われた米国民の心に伝えようとしている。
60余年の伝道活動の歴史を有するビリー・グラハム伝道教会(BGEA)では、数百万人のクリスチャンに対し神の御言葉を他者といかに共有するかに関する訓練を受けることができるサイトを公開している。「ビリー・グラハムと共にある私の希望」プログラム副代表のプレストン・パリシュ氏は「私達はこの国に神様が訪れ社会を転換させていくことを過去の歴史上で見てきました。私達は全米において人々が福音に目覚め、リバイバルと転換の時が生じることを祈っています」と述べている。
グラハム氏は先月「私の心は米国のために痛む」と題した手紙を発表し、その中で米国民のモラル基準が恐ろしく低落していることを憂いていた。グラハム氏の手紙を下に、現在の福音伝道アウトリーチ活動が発足した。手紙の中でグラハム氏は「もし神が米国を罰しないのなら、神はソドムとゴモラを滅ぼされたことに対して謝らなければならないだろう」と伝えていた。
グラハム氏のアウトリーチ活動では、米大統領選前の9月28日から11月6日までの40日間を定めて米国を救うための悔い改めと断食の祈りを行うことを呼び掛けている。
グラハム氏は公開した手紙の中で「自己中心な陶酔、プライドや罪に対する無恥が米国式生活スタイルを特徴づけている。私の心は米国のために痛み、また騙されている人々のために痛んでいる」と厳しく非難していた。