東日本大震災による津波で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町に8日、クリスチャンセンター「愛・信望館」がオープンした。地元の人々の交流拠点となる施設で、日曜日には教会として礼拝もささげる。地元の人々の様々な要望に応え、カウンセリングセンターや集会場など多目的な施設として利用される予定だ。
同センターを設立した「南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク」は、震災直後から「寄り添う」をテーマに地元の人々と関わり、地道な支援活動を続けてきた。そんな中、同ネットワークの活動に理解を示す地元の人が、津波で流された100坪の土地を無償で提供してくれた。近くの高台にある仮設住宅には、現在も多くの被災者が先の見えない避難生活を送っている。
この日あった開所式には、地元の人々や支援団体の関係者ら117人が出席した。同ネットワークの世話人で基督聖協団西仙台教会牧師の中澤竜生氏は、「(地元の方々と)何か一緒にできないかということを、これからこの場で必死に考えていきたい」と期待を込めた。
式では、ゴスペルシンガーの上原令子さんがミニコンサートを開き、巡回伝道者でJTJ宣教神学校国際部学長の中野雄一郎氏が聖書からメッセージを伝えた。中野氏は、「悲しみの人生のどん底を通らないとキリスト教はわかりません」と語り、「キリスト教は、絶対にほかに何の望みがあるかと思うようなところから私たちに希望を与える」と説いた。最後に中野氏は、「もしあなたが心で叫ぶなら、聖書のことば、キリストの力は、あなたに勇気と喜びと復活の恵みを与える」と訴えた。
礼拝は、毎週日曜日の午後3時から。子どものための教会学校も毎週午後2時から開かれる。
同センターの活動を支えるための支援献金の振込先は、ゆうちょ銀行「ウメタニチカラ(センター長)」(【ゆうちょ銀行から】記号:18150、番号:22742221【他銀行から】店番:818(普通)2274222)。活動などの詳細はホームページ( http://christiancenter.p2.bindsite.jp/)。