国際的なミニストリーであるシティチームインターナショナルディレクターのジェリー・トラウズデール氏の新著「奇跡的な運動の数々」では、北アフリカのイスラム教共同体の中に生じている驚くべき動きが記されている。アフリカの地でまさに神が働き、イスラム教徒らの心を変革している様子が同書から伺える。
同書からは、イスラム教共同体の中で、ある地域にあるすべてのモスクがキリストを受け入れるようになった事例、信仰を受け入れた何千人もの一般の男女が驚くべき結果を出していること、数万人ものイスラム教徒がキリスト者となり、他のイスラム共同体がキリストを受け入れるように、とりなしや断食の祈りを熱心に捧げていること、ひとつの教会もないイスラム教徒の団体からなる地域で、現在50もの教会が建てられていること、中にはこの2年間で数百の教会が建てられた事例も存在していること、さらには元イスラム教指導者やイスラム軍事組織指導者らがイスラム教地域のキリスト教指導者として改心し、その比率が20パーセント以上を占めることが書かれている。
著者のトラウズデール氏は、米CPに対し、「アフリカ伝道の7年間で、大きな変化が生じるようになっています。この数百年間ずっとイスラム教共同体の伝統の中に生きてきた人たちが、キリスト教を受け入れ劇的な変化が生じています。ちょうど使徒行伝に書かれてあることと同じような奇跡を、神様がアフリカの地でなしておられるとも言えるでしょう。イスラム教社会でイエスの弟子が急激に増えており、イスラム教の指導者たちさえもキリストを受け入れるようになっています。もはやこの時代にイスラム教徒がキリスト教を信じるようになることに疑いの余地はありません」と述べている。
トラウズデール氏はイスラム教徒の地で伝道する中、数回狙撃され、ひん死の重傷を負った経験も有している。同書でトラウズデール氏は自身の伝道経験から、アフリカのイスラム教社会で生じている奇跡的な現象を記す一方、イスラム教社会での伝道のポイントについて、以下の事柄を指摘している。
1.最初はゆっくりと近づくことが後の決心につながる
2.多くの収穫を得るために少数の人に焦点を当てる
3.個人だけでなく、家族、集団全体と関わる。
4.人々が聞く耳をもつときだけ御言葉の交わりをする。
5.聖書の話はキリストからではなく、創世記から始める。
6.伝道は御言葉に従い、そこから真理を見出すことであり、知識を身につけさせたり教えたりすることではないことに留意する。
7.人々を弟子として教えて後、信仰の決心に至らせるのであり、その逆ではない。
8.失われた人々を聖書の真実を見出し、それに従うように導く
9. 奇跡的な体験をするよりも長期的な御言葉を受け入れる信仰に導くようにする。
10.偉大な結果を生み出すには、最も困難な地に期待を置く。
同書では「多くのケースにおいてクリスチャンミニストリーは、決心者をたくさん出そうとして福音をより多くの大衆に伝えることに焦点が置かれがちであるという問題が見られる。より多くの『魚』をつかまえようとするために、あまりに広域に網を投げかけすぎるために、結果的に福音が大衆に深くは根付かずに終わってしまう事例が見られる」ことが指摘されている。トラウズデール氏は同書において「福音の力を薄めることなしに、福音伝道の伝統的な行い方を守ることによって、より強い信仰者が立てられていくようになります。イエス様は弟子を作りなさいと教えておられます(マタイ28・19~20)」と述べている。
トラウズデール氏は、イスラム教共同体にける確かな福音伝道の秘訣として「皮肉なことに、イエスの生に倣おうとするキリスト者は、イスラム教共同体から改心した人たちの中で、アメリカの諸教会信徒の信仰の成長度合いよりも急速度に成長していることが伺われます。まずはイエスの御心にしっかりと従おうとする少数の弟子たちを成長させることで、その後その地域において数万人もの大衆がイエスを信じることを加速させることにつながります」と指摘している。
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