3日、英貴族院議会で、英バースとウェルズの司教ピーター・プライス氏が欧州連合(EU)圏内の自由市場を保つことが必要であると述べた。EU各国政府で不均衡が生じており、欧州圏内全体の経済モデルを改変しなくてはならないような深刻な経済状況にあるとしても、「欧州全土で保護貿易主義が浸透するべきではない」と警告した。4日、英クリスチャントゥデイが報じた。
プライス氏は、欧州全体において、銀行の債務不履行やソブリンリスクが拡大されている中にあって、欧州経済成長のためになすべき事柄が、実際にはあまりになされていないことを指摘し、「欧州の外郭から生じている経済危機は今後欧州の中核部の経済にとっても脅威となり、今後の欧州全体のプロジェクトにも影響を与えるようになってしまうでしょう」と述べた。欧州全土にわたって大衆主義、国家主義、欧州圏内保護政策主義の傾向が高まっている中にあって、プライス氏は「大衆の中で人気のある意見や考え方が、実際に政治家が欧州経済の成長を図るために実行するべき案である保証はどこにもありません」と警告した。
プライス氏の欧州経済に対する最大の懸念は「欧州の分裂」が生じ、単一市場に亀裂が生じるようになってしまうことにあるという。プライス氏は英貴族院議会で、「保護貿易政策を促進する欠陥ができた単一市場のあり方は、英国の国益にとっても、欧州全体にとっても良いものとはいえません。欧州圏内で、保護貿易主義の風潮が高まれば高まるほど、経済成長は低迷し、大衆に人気のある政治家の動きを促進させてしまうでしょう。亀裂の入った単一市場においては、英国はより欧州圏から孤立化し、経済成長と逆行する流れは平和を乱し、欧州圏内の繁栄に害を与える社会状況をもたらすことになってしまうでしょう」と警告した。
3日~4日の二日間にわたりG20カンヌ・サミットが仏カンヌで開催された。同サミットでは、欧州圏の経済危機の話題で持ち切りとなったものの、G20各国政府による国際通貨基金(IMF)への資金流動性の確保のためのいかなる明確な合意もないままサミットが終了するに至った。英キャメロン首相は、英政府としてはIMFを支援する立場にあるが、これ以上欧州圏の救済融資のために寄与する意向はないことを伝えた。
G20では現状のギリシャ情勢への懸念が示され、「カンヌ・アクションプラン」が策定された。外務省によると、アクションプランでは日本は中期的な財政健全化のコミットメントを確保しつつ、震災復興のため少なくとも19兆円(GDPの4パーセント)と見込まれる本格的な財政措置の迅速な実施、2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10パーセントまで引き上げることなどの方針を定めた社会保障・税一体改革成案を具体化し、これを実現するための所要の法律案を2011年度内に提出することにコミットすることが明示された。
EUは単一市場への統合を加速しかつ更に深化させることに全面的にコミットすることが明示され、「欧州2020」戦略の枠組みの中で、20歳~64歳の人口における雇用率の75パーセントまでの引き上げ、教育水準の向上、研究開発分野における官民投資水準の割合をEU全体のGDP比3パーセントまで引き上げることが採択された。
英キャメロン首相は、欧州経済についてギリシャがEU圏にとどまり、緊急支援を受け続けていくことに対して、「いつまでも緊急支援を我々が行うことはできない。世界は欧州経済の終わりなき支援を続けていくわけにはいかないだろう」との見解を示している。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了
-
いのちの言葉聖書学校が卒業式、5人が新たな歩みへ
-
Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二
-
韓国異端「新天地」の李萬熙総会長を逮捕、信者5万6千人を政党に強制入党させた疑い
-
旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却
-
日ごとのパンを求めて―ジョージ・ミュラーの生涯(6)フランケの「孤児の家」
-
日本キリスト教海外医療協力会、新会長に柳澤理子氏 椙山女学園大学教授
-
神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司
-
ワールドミッションレポート(6月24日):メキシコ カルテルと伝統の狭間で─暴力に耐えるキリストの弟子たち
-
国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明
-
国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明
-
Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二
-
救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了
-
旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却
-
聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(11)パン種の譬えで示す神の国 白畑司
-
神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司
-
両足に6本の指持って生まれた少年、キリスト教慈善団体の医療支援受け走れるように
-
トランプ氏のイラン戦争と移民政策、福音派で評価二分 否定的回答が半数超える
-
「世界難民の日」 ワールド・ビジョンが8カ国で調査 子ども守る「自立」の重要性訴え
-
中国当局、秋雨聖約教会の礼拝を摘発 信徒33人を拘束
-
国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明
-
米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗
-
着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番
-
「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ
-
日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也
-
神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司
-
戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳
-
聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳
-
「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年
-
「ありがとう」か「あたりまえ」か 佐々木満男

















