2011年ジーザスライフハウスカンファレンスにおいて、ゲストスピーカーとして招待された豪州シドニーのヒルソングチャーチ牧師のブレンデン・ブラウン氏は、これからの若い世代のリーダーシップを育てあげる必要性と課題について言及した。
同氏によると、青年ミニストリーにおいて、25歳から35歳の若い男性たちをリーダーシップに育てるということが一番の挑戦であるという。この年代では、多くの人々が大学を終えて仕事の環境へと移り変わっていく。同氏は、一般に教会においてクリスチャンの若い女性たちがそのような環境の中にあって進歩していく中、たいがいの若い男性たちが後退してしまっている傾向が見られていることを指摘した。
そしてそのような青年たちの姿を見て、次世代の子供たちが育つようになる。そのため25歳から35歳の若いクリスチャンリーダーシップを育て上げることが、子供たちの将来、教会の将来、そして国家の将来に影響していくだろうと述べた。
同氏はまたこれまでの自身のリーダーシップ形成において経験した失敗点について、「他の人に責任を与えてやらせるべきことを自分でやってしまった」ことや、「他の人の責任にしてしまう」ことがあったこと述べた。自身でリーダーシップをもって教会を発展させていくのであれば、自分自身で自分のリーダーシップの責任をとり、もしミニストリーで勝利することができなければ、それは自分に責任があると認め、勝利することができれば、自分についてきた人たちが良くやってくれたからこそ勝利できたことを認める姿勢が教会のリーダーには必要だと指摘した。
豪州ヒルソングチャーチでは、世の中の企業CEOなどの要職にある教会員が、有給休暇をとってヒルソングのイベントのためのボランティア奉仕を行っている。同氏は教会で培われる文化というのは、主任牧師が説教の中で話したり、教えることがそのまま文化になってくることを指摘した。そのため、イエス・キリストを中心とした教えであれば、イエス・キリストの人生を生きる上で必要な仕えるために生きているという精神が教会員に自然と養われてくるという。教会のボランティア奉仕者を育てるには、彼らの動機が不可欠であり、そのようなイエス・キリストのために奉仕するという動機を力強くつけられるかどうかにかかっていることを指摘した。
またクリスチャンの人生を生き抜く上で、ただ教会に行って教会の奉仕をするだけではなく、家庭の中にあっても反映されるべきことを指摘した。家庭の中で自身が父親であるならば、「なぜお父さんはそこまでイエス・キリストを愛しているのか?」を旧約聖書の民が子孫にどのようにエジプトから約束の地に行ったのか教え伝えたように、良く伝えていかなければならないと指摘した。
日本の諸教会の課題としても、若い世代のリーダーシップの育成という課題が多くの教会で指摘されている。この課題についてブラウン氏は、「自分が自分のリーダーであったとしたら、自分についていきたいと思うだろうか?」ということをまず点検し、常に謙遜な姿勢をもって自分の教会がよりイエス・キリストに似た姿へ変わっていくようにして行くことが必要であると指摘した。そしてクリスチャンとしてリーダーシップをとる人たちが、世の中の人たちが理想とするような人生を生きるということも大切であるという。
最後にクリスチャンのリーダーとしてできる最高のことは、「人々を愛する」ことであり、神様を愛し、人々を愛し、人生そのものを愛する姿勢が、クリスチャンリーダーとして不可欠の姿勢であると述べた。
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ブレンデン・ブラウン氏 略歴
豪州ヒルソング教会牧師として仕え、数年間にわたり若い社会人向け(青年向け)のミニストリーでの働きを行っている。シドニーでクラブのバーのマネジメントを行っていた20代の半ばに劇的な形でイエス・キリストに救われた。現在様々な人々に福音を伝えるための器としてヒルソング教会で用いられている。的確で情熱的かつ、チャレンジを与えるメッセージを通して、人々をイエスへと導く使命に全てを注いている。若くダイナミックなメッセージを語ることで好評を得ている。