「イスラエルに救いをもたらす異邦人の使命」と題し、メシアニックジュー(イエスをメシアと受け入れたユダヤ人)のエイタン・シシコフ師による来日セミナー(シオンとの架け橋、聖書に学ぶ会共催) が4月30日、都内で開かれた。シシコフ師は、「イスラエルから伝え広められてきた福音が、日本人をはじめ世界各国のビリーバー(民族を超えイエスを受け入れるもの)の手によってイスラエルに運ばれた時、世界を結ぶ最終的な救いが現れる」と訴え、参加者一人ひとりにイスラエル宣教への参加を呼びかけた。
エイタン・シシコフ師は、イスラエルで最大級のメシアニック・コングリゲーション(教会)「オハラー・ラハミーム(恵みの天幕)」の創設者、現指導者である。同師は講演の始めに、「皆さんのイスラエルに対する祈りは聞かれています」と日本の支援者に感謝の意を表すと同時に、世界中にいる多くの支援者の祈りによって自身の働きが支えられてきたことを証しした。
シシコフ師は、「神は全ての人の子ども達を愛しておられ、ご計画をもっておられます」と語り、神のあがないは全世界のものであり、その救いはユダヤ人から異邦人にもたらされ、また異邦人からユダヤ人にもたらされていくものであると説いた。
またマタイ1:1から、アブラハムの子孫、ダビデの子孫とされるメシアの系図について「創世記のころからマタイ1章まで、2000年の流れがあります。約束を成就するため、神さまは覚えていてくださった。決して忘れる事はなかった」と目を輝かせながら神の約束は必ず成就されることを強調した。
「女の末が蛇の頭を砕きます。考えてみてください」とシシコフ師は、「人間がサタンを倒す」ために神はすべてを備えられていると説き、それが「私たちの使命、全ての人の使命です」と語った。「私たちはちりにすぎません。しかし、神は私たちの前に立って力を与え、尊いとしてくださる」と語り、「皆さんが『ここにいる』という価値を知ってほしい」「歴史に参加してほしい」と訴えた。
シシコフ師は、創世記に登場するヨセフがイエスのひな形であったと説き、「彼(ヨセフ)が兄弟であると、ほかの11人は知る事ができなかった」と真剣な表情で語り、「皆さんはユダヤ人の神を愛し礼拝しています。しかし、私の (ユダヤ人の)兄弟たちは、まだイエスがメシアだと知りません」と同胞に対する熱い宣教の思いを訴えた。