日中の教会間の和解を進め、更なる交流・協力関係を築くことを目的に、中国基督教協会(CCC)の代表団10人が先週19日に来日し、東京と大阪を中心に日本の教会やミッション系大学など国内のキリスト教関係施設を1週間にわたって訪問した。
今回の訪日は、中国におけるプロテスタント宣教が200周年を今年迎えること、また04年に日本キリスト教協議会(NCC)の代表団が中国を訪問したことを受けてのもの。84年、99年に続いて3回目となる。
中国の代表団一向は、真野玄範・NCC国際担当幹事やNCC中国委員会の委員らと共に、20日に都内のキリスト教幼稚園や日本ルーテル神学校、21日にはアジア学院、日本聖書協会を訪れた。主日の22日には、それぞれがNCC加盟教会で礼拝をささげた。
23日に聖路加病院などを訪問した後、東京から大阪へ移動し、24日にはNCC宗教研究所や同志社大学神学部を訪問。スケジュール最後の25日には、中国代表団団長で三自愛国運動委員会委員長の李●虹氏が関西学院大学で学生約200人を前に中国のプロテスタント教会の実情について講演した。
代表団のメンバーと日本側の代表らは、「今後もお互いに交流を続けていこう」と今後更なる日中教会の協力関係構築に向けて前進することを約束した。
中国キリスト教協会は、文化大革命以後中国におけるキリスト教の復興に伴い80年に設立され、83年にNCC日本代表団が中国を訪問、翌年には中国の代表団が日本を訪問し、NCCと中国基督教協会の間で正式な交流関係が結ばれるようになった。NCCは現在、具体的な協力活動として日本語教師派遣を行っている。
NCCによると、1949年には70万人ほどしかいなかった中国のプロテスタント人口は、文化大革命後の劇的な変化の中で急激な成長をとげ、今では1600万人を越えるとされている。一方、中国の教会は政府公認の中国基督教協会に加盟することが義務付けられており、未加入の教会を含めると国内のプロテスタント人口はさらに増えるとみられる。
●は「剣」の「やね」の下が「ツ」の下に「一」