英国国教会(聖公会)の前カンタベリー大主教、ジョージ・ケアリー師が13日夜、同教会の行方を案じるスピーチを発表した。英紙クリスチャントゥデイが14日伝えた。
ケアリー師は同教会の衰退が著しく、企業であればとうの昔に倒産していたと述べた。教会の死期が近いなどと話し、葬儀の日がいつ来てもおかしくないとした。
同師は1990年代の大主教在任中、国教会にリバイバルを起こそうと努力したが、他の牧師からほとんど支援を得られなかったと、冷めた宣教熱を批判した。また、現職のロワン・ウィリアムズ師もケアリー師と同じ運命をたどっているとした。
ケアリー師は「ここで指導者たちが希望を捨てなければ、必ず(リバイバルの)波は再来する」と強調した。
指導者の一部は、退任後の教会批判をしないという同教会の伝統を無視したケアリー師に不満を漏らした。だが、ケアリー師をよく知る指導者は「現職のウィリアムズ大主教が若者を教会に呼び込もうと新しい礼拝式を考案中。彼のために支援者を集めようとしているのでは」と説明した。
ケアリー師は、全てのキリスト教会が急速な衰退に直面していると述べ、「国民の2%しか国教会の礼拝に出席しないという現状に満足するアングリカンがいるだろうか」と語った。
同師は前年度の宣教報告について「教会は宣教資金を浪費し、教会建物だけに資金を投入し、一方では宣教のビジョンを失い、教会を年配の人向けのクラブのようにしてしまった」と嘆いた。
同師は、教会が「上層から下層まで」宣教に専念しなければ、国家から軽視され、「年配者と退職者と人生を終えようとしている人々だけの社交場となってしまう」と警鐘を鳴らした。
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