8日午後8時(日本時間19日午前3時)過ぎ、バチカンのシスティーナ礼拝堂の煙突から「未決」を告げる黒い煙が上がり、同日午後行われた新教皇(法王)選出会議(コンクラーベ)の第1回目の投票で当選者が出なかったことが分かった。投票は、当選に必要な票数を候補が得るまで繰り返し行われる。
第265代ローマ教皇を選ぶ同会議には、カトリック教会内で教皇に次ぐ地位にある枢機卿のうち、80歳未満の115人が参加。日本からは、浜尾文郎、白柳誠一両枢機卿が出席した。会議は、密室状態で行われ、当選には出席者の3分の2以上の票を獲得しなければならない。
礼拝堂周辺には2万人の観衆が投票の結果を待っていた。地元メディアによれば、最初に白い煙が上がるのを見た観衆から拍手が起こったが、煙はすぐに黒くなり、当選者が出なかったことを示した。
同日、115人の枢機卿が礼拝堂に入ると、教会のすべての扉が施錠され、警備員たちが扉の両脇に立った。会議に臨んだ出席者は最初に「秘密厳守」などを宣誓する。初日に当選者が出なかったため、明日以降、午前と午後に2回ずつ投票が続けられる。