米最大のルーテル教会群「米福音ルーテル教会(以下、ECLA)」が、2007年内発表を予定していた「人間の性に関する声明」を2年後の09年まで延期する方針を固めた。先週行った理事会で決定した。
ELCA性問題調査チームのディレクター、ジェイムス・チャイルズ・ジュニア牧師は理事会で、同性愛者按手や同性愛カップルの祝福に関する報告書に3年間全力で取り組んできたが「期待されている役割」を果たすためには時間が足りない、と申し出た。ELCAが発表した。
当初の予定では同チームは来年1月までに草案をまとめることになっていた。草案は、理事会などの承認を経て更に1年後、公表される。
日程の遅れは以前から予想されていた。同チーム(14人で構成)の数人から、当初の日程で草案をまとめることは「困難」との声が上がっていたという。
今回決定した新日程で同チームは、声明の最重要点である「聖書学、神学に基づく」性の見解をまとめるために必要な時間を得た。「同性愛」「性的虐待」「結婚と家庭」「夫または妻と死別した成人と独身」が焦点。
草案の提出が09年まで後押しされたことで、09年までにチームの構成員が入れ代わる可能性が出てきた。07年に数人が引退するためで、空席を埋めるための人事異動が行われるとみられる。