世界教会協議会(WCC)信仰職制委員会の本会議が、先月26日から今月6日まで、マレーシアの首都、クアラ・ルンプールで開催された。会議を通して検討され全世界の教会に向けて発表されたメッセージは、教会が「希望の瞬間」に到達することへの期待感を強調したものとなった。
メッセージでは、期間中の学習会のテーマのひとつである"教会の刷新"について「我々が検討すべき課題は依然として多く残されている。だが、我々はまた、教会の相互理解を可能とする枠組みを見出した今、希望の瞬間に到達しつつあることが分かった」と述べている。
本会議の主題は「互いを受け入れよう キリストが我々を受け入れたように 神の栄光のために」だった。メッセージでは「互いを歓迎するという義務を果たしてきたか振り返り、教会の一致の確かな実現のために我々が教団、教派を超えて努力すべきだ」と述べ、教会の一致という使命を再確認するように呼び掛けている。
また、「教会の分裂は、神学や教会論の違いだけでなく、人間のコミュニティ内における不和や闘争の結果でもある」と指摘している。
学習会では、民族や国家間の対立における教会の役割、神のかたちとしてのキリスト教的人間理解、超教派的聖書解釈学がテーマとして話し合われた。これについて「"互いを受け入れる"という我々の義務は、これら重要なテーマにも共鳴されるべき」と述べている。
さらに、「信仰職制委員会による文書は、特別な信頼性と重要性を帯びている。我々は構成委員として、加盟教会に対して行動を養成し、学習と計画に自ら参加し応答するよう継続的に呼び掛ける」との方針を明らかにした。
会議に出席したアブドゥラ・バダウィ・マレーシア首相は「我々が一致を実現できずにいるために手付かずとなっていることが、あまりに多すぎる。だが、我々は、哀れみ深い神なしには力なき存在なのだ」と語った。