東京都東大和市の7つの教会が協力して3日、市民クリスマスコンサートを開催した。来場したクリスチャン、ノンクリスチャン300人を前に御子イエス・キリストの降誕の喜びを伝えた。
コンサート冒頭では、主催の各教会が自己紹介をして「地域に根ざした教会」を市民にアピールした。今年で3度目となるこのコンサートには、クリスチャンミュージシャンのケン、ボラ・テイラー夫妻(ゴスペル音楽指導者養成家、音楽伝道宣教師)、レイ・シドニー氏(ロサンゼルス・レイ・シドニー&フィルム・サウンデーション合唱団代表)が招かれた。
コンサートのバックコーラスで歌った55人は、一般公募でテイラー氏のワークショップに参加した人々で、半数はノンクリスチャン。実行委員会の荒瀬牧彦牧師(カンバーランド長老めぐみ教会)は、青年層に人気のゴスペル音楽を通して人々が福音に触れるきっかけを築くことができた、と喜びを語った。来場者から寄せられたアンケートにも「来年も続けてほしい」など、好意的な声が多かったという。
ケン・テイラー氏は米国の教会で聖歌隊の指導を10年続けた後、音楽伝道宣教師として来日。現在はジャズシンガーのボラ夫人と共に、日本各地でゴスペルクワイアの指導や指導者養成などさまざまな音楽活動を展開している。
荒瀬牧師は「地域の小さな教会同士が協力してクリスマス集会を開催すれば、キリスト教会の存在を知っていただき、良い印象を与えることができる。これが教会協力のすばらしい点だと思う」と話した。
コンサート実行委の前身となったのは東大和牧師会。現状を分かち合い、一緒に祈る中で、隔年での共同開催に導かれた。コンサートのない年は、7教会の連合聖歌隊がイトーヨーカドーなど市内のデパートでクリスマスキャロルを披露している。こちらも市民から好評を得ており、「是非今後も続けてほしい」と親しみを感じさせる声が多数寄せられている。牧師会は、住民に身近に感じられる地域教会を形成しようと、今後もさまざまな試みに取り組む方針だ。