生涯にわたる社会運動、救援事業など多岐にわたる活躍で世界的に知られる賀川豊彦をより地域の人々に知ってもらおうと、賀川豊彦記念・松沢資料館が読書会「賀川豊彦を読む」を始めた。今月16日に東京都世田谷区にある同資料館で開催された第一回読書会には、賀川豊彦研究の関係者など、約20人が集まった。
読書会の対象著作は「視線を超えて」。第一回は、同資料館の加山久夫館長が書籍紹介や執筆時の時代背景について説明した。次回からは3回に分けて本文を読みながら、本書の核心に迫っていく。
今、賀川豊彦が急激に風化していると話す資料館スタッフ。資料館という性格上、訪問者はどうしても一部の研究者に偏ってしまう。しかし一般の人々、特に地域の人々が資料館を訪れ、一人でも多くの人々に賀川豊彦を知ってもらい、彼の中にあった理念や実践を少しでも現代につなげてほしいという。
読書会にはホームページの知らせを見て関心を持ったという一般の人々も参加。参加者からは「とてもよかった」「次回も楽しみだ」などと感想が寄せられた。