『アメリカ強制収容所第二次世界大戦中の日系人』の展示会がフィリア美術館(山梨県北巨摩郡)で17日まで開催されている。展示物は太平洋戦争中、米国の強制収容所に収容された日本人牧師、小平尚道氏(92)が描く収容所の全景などが描かれたスケッチ25点、収容所での体験を書き留めたメモ、日本にいた親類から届いた手紙などがある。
同氏は戦前、米国に滞在していたため、太平洋戦争勃発後、在米日系人ら12万人と共に全米に10カ所あった強制収容所に送り込まれた。そこで鉄条網で周囲を囲まれ常に命の危険にさらされていたという。
今回の展示は、同氏が4年間の体験を記した「アメリカ強制収容所」(玉川大学出版部)が昨年12月、同美術館から復刊(1500円)されたことを記念して企画された。
同氏は37年、日本神学校(現・東京神学大)を卒業し、戦後は東京の自由が丘教会で牧師を務めたほか、東京神学大、立教大、玉川大に教授として勤務している。入館料一般500円、小中学生300円。開館時間は午前9時半〜午後5時。問い合わせは同美術館(☎0551・36・4221)へ。