韓国の詩人尹東柱(ユン・ドンジュ)をしのぶ講演会「尹東柱を語る…めぐりくる春とともに甦る詩人」が28日午後2時から、東京・新宿西教会である。
尹東柱は1917年12月、中国東北地方(旧満州の間島)で生まれた。ソウルの延禧専門学校(現延世大)に学んだ後、42年渡日、立教大、同志社大に在学。同志社大在学中、母国語による詩作が治安維持法違反(独立運動)に当たるとして、翌年7月逮捕され、45年2月、福岡刑務所で獄死した(享年28歳)。
講演では、尹東柱の詩を日本でいち早く紹介した詩人・金時鐘さんらが、3・1独立節85周年を記念し、故人の作品を紹介しながら、彼の死を通して学ぶべき平和と和解への道を探る。午後1時半会場、2時開演。入場料千円。主催は東京都新宿区大久保1−21−1の高麗博物館。問い合わせは同博物館まで(電話:03・5272・3510、E-メール:[email protected])。
序詩 ──────── 尹東柱 訳・金時鐘
死ぬ日まで天を仰ぎ
一点の恥じ入ることもないことを
葉あいにおきる風にすら
私は思いわずらった。
星を歌う心で
すべての絶え入るものをいとおしまねば
そして私に与えられた道を
歩いていかねば。
今夜も星が 風にかすれて泣いている。
(1941.11.20)
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