【CJC=東京】イスラエルの考古学者が2月2日、エルサレム西南方のヒルベトマドラスで1500年前の教会を発掘したことを明らかにした。保存状態は非常に良好で、モザイク仕上げの床にはライオン、狐、魚、孔雀などが描かれていた。現場は預言者ゼカリアの墓所と推定される場所。
ビザンチン様式の小規模教会発掘は2カ月がかりで行われた。ただ公開するための財源がないことから、保護のためにすぐに土を掛け直すという。
発掘を指揮したイスラエル考古局のアミル・ガノル氏は、床の装飾が見事で5世紀から7世紀に掛けてのもの、として「匠の技と保存技術は他に例を見ない」と語った。
発掘自体は2010年12月から行われたが、考古局はそれより早く、盗掘で埋蔵品を略奪していることを発見した。
最初の調査では、シナゴーグ(ユダヤ教会堂)だと推定されていたが、十字架が彫りこまれた石が出土して教会と確認された。建物自体は500年ほど前のローマ時代の構造物の上に建てられていた。ユダヤ人の居宅と推測されている。