米国で起きた同時多発テロから9年目を迎える11日、東京・築地にあるカトリック築地教会、聖路加国際病院礼拝堂、築地本願寺の3教会・寺院で、平和を願うパイプオルガンコンサートの集いがリレー開催される。
主催はオルガンを所有する築地の同3教会・寺院からなる「築地風琴会」。オルガンというつながりから何か一緒にできないかとの思いで誕生した同会が、9・11の日に宗教の壁を超え、平和を願う集いとして企画した。
カトリック築地教会は1874年に建てられた東京で最初の教会。100年以上前に輸入されたと推定されるリードオルガンの一種「ハルモニウム」と、今年篤志家から貸与された18世紀様式のオリジナル・イタリアオルガンを使い、音楽と瞑想の時間を持つ。
聖路加国際病院礼拝堂は1936年に建てられた石造りの礼拝堂。17〜18世紀の北ドイツ・バロック様式のパイプオルガンを使い、「オルガンが誘う黙想のつどい」と題して、祈りと聖歌で平和を願う。
最後の会場は1934年に現在の寺院が建てられた築地本願寺。同寺は仏教寺院としては珍しく、仏教音楽普及などを目的にドイツ製のオルガンを所有している。当日はオルガンコンサートと、雅楽を用いた法要を行うという。
入場無料。開始時間は会場ごとにカトリック築地教会が午後3時半、聖路加国際病院礼拝堂が同5時、築地本願寺が同6時半。問い合わせは、同会事務局(築地本願寺伝道学事部内、電話:03・3541・1131)まで。