アジアンアクセスJCGIネットワークが取組む「教会増殖ネットワーク」でバルナバ役(コーチ役)を担当している13人が日本の各地区から東京都三鷹市に集まり、5、6日の2日間、各地区での現状報告、今後の展開について意見を交換しあった。日本での取り組みが始まってから10年間、教会開拓の鍵を握るのは人材であることを再認識し、コーチとしてのバルナバ役をいかに育て増やしていくか、その重要性を確認した。
日本各地区のバルナバ役が集まり会議の場を設けるのは年2回、各地から持ち寄られる宣教拡大の報告に励ましを受け、状況を確認したうえで開拓伝道の方向性を掴み、担当地区に生かしていく。
この働きは、画一的な一つの伝道プログラムによって集まる教会のネットワークではなく、開拓の意識をはっきりと持つ教会が、励ましあいのネットワークを形成し、それぞれが持つ特徴を生かし、全く違う方法で教会開拓に取り組み、これまで39教会が生まれてきた。(1996−2007年3月迄)
アジアンアクセスJCGIネットワークの総主事であり自らも各地のバルナバ役として立つ川崎廣師(山形クリスチャンフェローシップ主任牧師)は「今後このネットワークの輪が広がり日本各地に教会増殖のムーブメントが起こると期待している。あと数年で開拓される教会の数は2倍3倍になるだろう」と話す。
開拓伝道は「次の新しい教会を生み出せる教会を生み出す」ことを共通のビジョンに、3年の周期を設けて目標を設定、教会の開拓を目指す。3年の期間を設けるのには、2つの理由があり、1つは教会開拓における最初の3年間は乗り越えなければならない課題が多く現れ協力と励ましを必要とするという理由。もう1つは日本のキリスト教普及率から見た現状を考え、日本福音化のためにはなるべく短期間のサイクルで教会が生み出されていく事が必要という理由からである。
サイクルを迎えた3年後に達成される教会の形態としては3つの状態が考えられる。c[1]セルグループ(または家の教会)、c[2]支援を必要とする教会(伝道所)、c[3]自律教会(日本で一般的に教会と呼ばれている状態)、以上の3つである。
アジアンアクセス代表役員の高澤健師は「これはクリスチャンの理念を育てるパートナーシップによるネットワーク。開拓伝道の現場における宣教活動の内容が信仰訓練の実践であり学びであり、増殖していく教会開拓に必要な最もシンプルな形で、回転し成長していく理念と実践が統一された集まり」と話す。
このネットワークによる開拓伝道3年の周期満了を迎える東北宮城地区では、塩釜聖書バプテスト教会(宮城県塩釜市)で3月10日、関係者による感謝会が催される。次回は同教会の開拓にいたる経緯と今後の展開を紹介したい。