インターナショナルVIPクラブ関西は2月28日、英語教材の営業でかつて世界142カ国で業績トップとなり、現在はサンプル百貨店の運営会社「Luke19(ルークナインティーン)」を経営している渡辺明日香氏(同社代表取締役社長)と飯島淳代(あつよ)氏(同社取締役副社長)を招き、ヒルトン大阪で講演会を開催した。社会人や企業人たちを中心に、予定していた400人を超える約470人が参加した。
夕食をはさんでの講演会で、渡辺氏と飯島氏は、両氏の自書「営業のバイブル」(PHP研究所、税込1575円)や、04年に始めたポータルサイト事業「サンプル百貨店」にまつわるエピソードと証を約1時間20分にわたって語った。参加者らは、長年の営業経験で培われた両氏の巧みなプレゼンテーションを終始笑顔を見せながら熱心に聴いていた。
一方、会場では、2人が手がけている「サンプル百貨店」に出展している企業8社がブースを設置し、商品のPRを行った。また、今回の講演会に協賛した旭屋書店が「営業のバイブル」の即売会を開き、約150冊がその場で販売された。
渡辺・飯島両氏が講演会で紹介した「営業のバイブル」には、「世界ナンバーワン・セールスウーマン」になった自身らの経験に基づいた営業のノウハウが綴られている。敬虔なクリスチャンでもある2人の人間性や考え方が色濃く反映された本書の内容に共感する読者も多い。昨年8月26日の発売前の予約の段階で、ネット書籍販売大手アマゾンジャパンのランキング1位を獲得したことで注目を集めた。
営業のノウハウだけではなく、アポイントメントの取り方や上司・部下との付き合い方など、コミュニケーションのノウハウをわかりやすく伝えているのが本書の特徴の一つ。渡辺・飯島両氏は、昨年10月に出演したラジオ大阪の人気番組「VIPアメージングインタビュー」の中で、「営業はすごく難しい。しかしこの本を読むとすごく営業が楽しく、面白くなり、営業が好きになる。最強の営業力が身につく」と語っている。
両氏は現在サンプル百貨店の運営会社「Luke19」の経営者として活躍している。会社名の「ルークナインティーン」は、新約聖書のルカの福音書19章にちなんでつけられた。渡辺氏は、「起業を思い立った時、私は迷っていた。そこで聖書を開くと、その時たまたま開かれた箇所がルカの福音書19章だった。神様がその箇所を通して、『あなたに与えた能力を使って商売をしなさい』と私に語りかけたような気がした。それで会社を作ろうと決心した」と語る。「人は誰でも神から与えられた才能を持っている。ただ、それをうまく使えない人が多いだけ」。その潜在能力を開花させてくれるのが本書であるとも言える。
二人の出会いは運命的だった。昨年両氏が出演したラジオ番組「VIPアメージングインタヴュー」で2人が語った内容によると、渡辺氏と飯島氏は、それぞれ93年、94年に日本ブリタニカに入社し、渡辺氏は94年に、飯島氏は95年に英語教材の営業で世界142カ国のトップとなった。98年にリンガフォングループにヘッドハンティングされた両氏は、その後渡辺氏の結婚などを機に別々の道を歩み始めるようになったという。
ある時会社の起業を思い立った渡辺氏は、そのパートナーとして飯島氏のことが思い出された。当時2人は4年間も音信不通の状態を続けていたが、クリスチャンである渡辺氏は、「神様、もし本当に私にこの会社をしなさいというなら私にはパートナーが必要です。飯島氏に会いたい、会いたい」と熱心に祈った。するとその3日後に、両氏は地下鉄丸の内線の新宿駅ホームにて偶然再会することになった。まさに2人は、渡辺氏の祈りを聞き入れてくださった神様の導きにより、「Luke19」を立ち上げることに成功したわけである。
近い将来に早くも「営業のバイブル2」が出版される予定。また、韓国語版や中国語版、英語版も出版する予定だ。