大地震の被害に遭ったハイチから子どもたちを無許可で隣国ドミニカ共和国へ連れ出そうとして、米キリスト教バプテスト派の慈善団体関係者10人が逮捕された事件で、うち8人が17日に釈放され出国を許可された。CNNが伝えた。
ハイチの裁判所判事が保釈を決定。残る2人はいずれもリーダー格の女性で、地震発生前から同国入りしていたため、判事が入国理由の説明を求めているという。
10人のほとんどは米アイダホ州にあるバプテスト派教会のメンバー。1月29日、生後2カ月から12歳までの子ども33人を連れ、陸路でドミニカ共和国へ出国しようとしたところをハイチ警察に逮捕され、今月4日になって起訴されていた。
事件をめぐっては米最大教派の南部バプテスト連盟(SBC)が今月5日に公開した文書で、10人の行動について「被災した人々の物的、精神的必要を目のあたりにし、他の人道団体とともに支援活動をしていた間に起こった出来事」と説明。逮捕の理由となっている人身売買や誘拐への関与を強く否定し、オバマ米大統領に「(大統領としての)権限の範囲内でできるあらゆることをして欲しい」と求めていた。