米ニュージャージー州フォートリー市のメインストリートで今年5月、日本人牧師と韓国人の妻による日本人教会「ラブ・ジョイ・ピース・チャーチ(Love Joy Peace Church)」が設立された。
同チャーチは今年5月15日に献堂礼拝を開き、同市に住む日本人や日系人を対象に伝道を開始した。7月3日の礼拝には、日本人の未信者3人と韓国人信徒10人が集まった。
教会主任は中島哲彦牧師(33)。米フェイス神学校東京校で神学を学び、在米邦人伝道の召命を受けて、牧師按手を受けて間もない今年4月に渡米。同市で健康食品会社を経営する韓国系米国人のキリスト教徒と出会い、この会社の一室を借りて礼拝堂として献堂した。
中島牧師の父親は、東京にあるナオス国際キリスト教会の中島哲夫牧師(55)だ。哲夫牧師は、元・指定暴力団住吉会相談役という経歴を持ち、キリスト教徒の韓国人女性との結婚を機に、教会に通い始め、牧師となった。ヤクザからキリスト教徒に転身した伝道集団「ミッション・バラバ」のメンバーでもある。
中島牧師は、日本のキリスト教人口の少なさを指摘すると同時に、同州やニューヨーク州の在米邦人約7万人にも福音が伝わっていないことを憂慮した。
中島牧師は「日本人教会は何カ所かありますが、礼拝の出席者は50人程度です。日本人に福音を伝えることが急務です。私たち夫婦2人では困難なところを、韓国人の方々が各方面で支援して下さいました。彼らの祈りと愛によって、日本人伝道が勢いを増します」と話した。
夫人の慶姫(キョンヒ)さんは、賛美の演奏や韓国人の参加者のための通訳を担当する。慶姫さんは「韓国人や日本人が非常に多いニューヨーク近郊に日本人教会を建てられたことは、完全に神様の恵みと愛のあらわれです」と述べたほか、竹島問題など日韓問題にも触れ、「次世代のためにも、クリスチャンたちが赦(ゆる)しと神様の愛を通して互いに近づくことができれば」と語った。
中島牧師夫婦は、30代という若さを生かして、特に若い世代の伝道を中心に計画を立て実行したいと話した。礼拝は毎週日曜午後2時から。
同チャーチの所在地は、Rear 215 Main St. Fort Lee NJ 07024 USA。