アフリカ大陸の内陸部に位置する中央アフリカ共和国は、1960年フランスより独立を果たす。中央アフリカも他のアフリカ諸国同様、豊かな地下資源に恵まれているものの、相次ぐ内戦とクーデターのために、世界最貧国の一つとなっている。膨大な人的ニーズに直面しており、国民生活は疲弊し切っているのだ。
内紛が長く続き、経済とインフラは壊滅的な打撃を受けた。イスラム教徒の反政府武装勢力(セレカ)と、キリスト教徒を中心とする民兵組織(反バラカ)は政府軍に対して、あるいは互いに対して抗争を繰り広げた。その結果、子どもや女性を含めて数十万人にも上る人々が避難民としての生活を余儀なくされている。レイプ、殺人、拷問、拉致、少年兵の動員を含む凶悪犯罪も横行している。その上、反政府勢力はいまだ地方の大部分を支配しているのである。
しかしながら一方で良き知らせもあり、キリスト教信仰は現地にしっかり根を下ろしつつある。問題の山積する国だが、中央アフリカの平和のために、また福音宣教の前進のために祈っていただきたい。
■ 中央アフリカ共和国の宗教人口
プロテスタント諸派 36・7%
カトリック 19・6%
キリスト教その他 19・6%
イスラム 13・8%
土着の宗教 8・6%
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