ラマダンは、イスラム暦の第9月で、今年は3月22日から4月20日までだ。これは、コーランが初めてムハンマドに啓示されたことを記念する月で、世界中のイスラム教徒がこの月を特別視する。ラマダン明けの日は、イード・アル・フィトルと呼ばれ、イスラム教徒にとっては、特に大きな祝祭となる(今年は4月20日の日没から21日の日没まで)。
多くのキリスト者にとっても、とりわけイスラム圏に住むキリスト信者にとっては、この月は福音の真理を隣人のムスリムたちに伝える絶好の機会となっている。
世界中の十数億人のイスラム教徒が、断食と祈りのために毎年ラマダンに参加するが、ラマダンのクライマックスは「力の夜」と呼ばれる。あるキリスト者のグループは、この夜に独自の夜間祈祷会を開催している。多くのイスラム教徒たちは、アッラーがより寛容で慈悲深い存在であると信じ、モスクでこの夜を過ごす。
「この夜には、祈りのためにできるだけ多くの同胞信者を集めます」と、ある地元のキリスト者は話す。「私たちは、イスラム教徒が真理を見いだし、主イエスの幻や夢を受け取ることができるように祈ります。毎年、実際にそのようなことが起こったという証言を聞きます。彼らは白い服を着たイエスの幻や夢を見るのです」
オマーンのあるキリスト教徒は、ラマダン明けのイード・アル・フィトルがイスラム教徒と触れ合う有効な機会だと経験的に知っている。ラマダンの終わりには、多くのイスラム教徒が隣人を招待して一緒に祝うのだ。前述の兄弟は「これは、彼らに神の愛を伝える絶好の機会となります。私たちは、聖句を添えたイード・グリーティング・カードを友人たちに送っています」と述べた。
近年、ラマダン中のムスリムたちのために祈るキリスト者が世界中に増えている。証しによって明らかになったのは、この祈りを通して主は働いており、ムスリムが救われているということだ。霊的な戦略上もこの祈りは重要な意味を持つのだろう。
ラマダンの最終日とそれに続く祝祭のイード・アル・フィトルを機会と捉えて伝道するキリスト者を通して、多くのムスリムが救われるよう祈っていただきたい。
■ オマーンの宗教人口
イスラム 88・7%
カトリック 1・1%
プロテスタント 0・6%
正教 0・6%