キルギスに遺された東方教会信徒の遺構や遺品を見たいと思い立ったのは、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博覧会」の中央アジア館を訪ねた時(9月2日)でした。キルギス共和国館に入ると、十字とシリア語で彫られた2つの墓石が目に入りました。主催者の方に現地の様子についていろいろ尋ね、キルギスに行ってみたいとの思いが募る貴重な一日の体験でした。
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その後、『景教』出版社のイーグレープ穂森宏之社長にキルギスツアーについてお尋ねしたところ、在キルギス大使館を通じて交渉してくださった結果、2007年にツアー実施の快諾を得たものの、参加者が少なく、実現には至らないまま月日が過ぎました。その時に作成したパンフレットが次のものでした。
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やがて神様のお計らいで、キルギスで宣教している韓国の多くの宣教師や信徒の皆さんのご要請を頂き、キルギスにおいて「東方教会の宣教」について講演させていただく機会が二度(2017、18年)も与えられ、多くのことを学ぶことができました。
セミナーが終わり、各地の遺跡を訪ねるツアーに参加していたときに立ち寄った東方教会遺構の見学地で、帝京大学文化財研究所の発掘調査団の発掘作業に出会い、有意義なお話を聞いて感動するばかりでした。このことを通して、主なる神様は計画を実現させられるお方であることも知るに至りました。その事情を次回お伝えします。
聖書の励ましの言葉
「あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」(詩篇37:5)
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
『景教碑の風景』(シリーズ「ふるさと春日井学」3、三恵社、2022年)
『東方基督教遺跡見聞記』(2021年、私家版)
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