この数十年で初めて、米ドルとユーロが等価になった。スペインに本拠地を置く米団体インターナショナル・メディア・ミニストリーズ(IMM)は、聖書ドラマや番組制作をし、欧州、アフリカ、中東などの70カ国に向けて、メディア宣教に励んでいる。米ドル献金が多いIMMや米ドル献金に支えられる欧州在住宣教師にとって、強い米ドルはより効果的な伝道を助ける。
半面、ユーロ安は欧州経済を後退させる大きな要因となる。ロシアの欧州向け天然ガスの供給停止は、冬を目前にする欧州の景気をさらに悪化させる。欧州諸国の多くがロシアからの天然ガスに頼っているため、対露経済制裁の矛先は今、逆に欧州に向き始めているのだ。
この状況を踏まえてIMMは、「だからこそ、われわれの発信は重要度を増すのです。危機的状況は『一体世界で何が起きているのか。人生で真に大切なものとは何か』と、重要な問いを人々に突きつけ、キリストの福音のメッセージをより価値あるものにするのです」と述べる。彼らの目標は、可能な限り全てのスクリーンにイエスの物語を映すことなのだ。
ある関係者は、欧州のキリスト者が強くなることを神に求め「これらの信者は、励ましと助けを必要としています。メディア関係者のために祈ることも重要です。私たちは『何があっても今日のキリスト教会には絶対に行かない』と決意している人々を知っています。特に欧州には、この種の人が多いです。しかし、彼らも何らかのメディアには触れます」と述べた。
たとえ経済不況が欧州を襲おうとも、神はそれをリバイバルのために用いられる。久しく信仰が後退している欧州だが、この地に再び主の栄光が輝くよう祈っていただきたい。
■ スペインの宗教人口
カトリック 77・8%
プロテスタント 1・8%
英国教会 0・2%
イスラム 2・4%
無神論 19・5%
ユダヤ教 0・7%