フランス領の海外県でEUに属するマヨット島は、アフリカ大陸南東とマダガスカル島との間にあるコモロ諸島の最も南東に位置する島だ。人口は22万7千人。ほとんどがスンニ派イスラム教徒だが、世俗化が著しい。
イスラムの強い他地域同様、福音に対する社会的反応は非常に厳しいマヨットだが、幸い信教の自由は認められており、直接的な野外伝道も違法にはならない。
そのためアッセンブリー教団などの伝道により、不法移民の者が福音を受け入れている。若い世代に至っては、大きなリスクがあることを承知で福音を信じる者さえある。しかし、全体としては福音に対する反応が非常に鈍く、改宗者の多くがイスラム教に帰ってしまうこともまれではない。
マオレと呼ばれる土着のオカルト化したイスラムは、魔術や悪霊つきのオカルトを島全体に幅広く浸透させている。にもかかわらず、フランスやEUからの経済援助があるため、マヨットの霊的危機感は乏しい。
マヨットという名前は「死の場所」を意味するが、この島がキリストにある霊的な命の場所となるように祈っていただきたい。
■ マヨットの宗教人口
イスラム 97・9%
カトリック 1・0%
プロテスタント 0・2%
無教派 0・2%
無宗教 0・5%