【ワルシャワ=ENI・CJC】旧ソ連時代の最高指導者で開放政策「グラスノスチ」を実施したミハイル・ゴルバチョフ氏は、カトリック修道会『フランシシコ会』の創設者アッシジの聖フランシスコを称賛することで知られている。3月26日には聖人の墓詣もした。
しかし神を信じたわけではないとして「昔も今も無神論者だ」とインターファクス通信に語った。「宗教は社会にとって重要だ。そこで旅行の際には教会、ユダヤ教会堂、イスラム教のモスク訪問を心掛けた。しかし、それは信じているからそうしたのだ、とは言えない」と述べている。
アッシジで働いているミロスラヴォ・アヌスケヴィシウス司祭は、伊紙『ラ・スタンパ』にゴルバチョフ氏が3月19日、墓所のある聖堂を訪れた際、令嬢イリナさんと共に、30分もひざまずいて祈っていた、と語った。
ゴルバチョフ氏は、「私にとって聖フランシスは第二のキリスト。その物語は私を魅了し、生涯に重要な影響を受けた。教会に縁が出来たのは、聖フランシスを通じてであり、墓を訪ねることが大事だった。カトリック信者だけでなく、全ての人間にとって重要な場所に来られて感動した」と言う。