全米で3000万部の売り上げを記録した著書『人生を導く5つの目的』を基に、聖書による目的主導型のクリスチャンへなるための実践企画「40日の目的の旅」が31日からルワンダで始まった。同国では今回が初めての試みとなり、約2万人が参加する。同日行われた集会には、著者のリック・ウォレン氏(米サドルバック教会牧師)のほか、同国のポール・カガメ大統領が参加した。
ウォレン氏は集会で、「今週、我々はルワンダで聖書に基づいた生き方を始めようとしています。我々はこれを『目的主導型の人生』と呼んでいます」「人生で大切なことは、あなたと神との関係、神からあなたに向けられた目的との関係です」と、アフリカの炎天下の中集まった数千人の聴衆を前に説明した。
ウォレン氏がルワンダを訪問したのは今回がちょうど10回目。ルワンダは、ウォレン氏らが進める国際問題に取り組むプロジェクト「P.E.A.C.E.」が、東アフリカの国としては一番初めに行われた国で、同プロジェクトが開始されてから今年で3年目を迎える。開始3周年の記念イベントも同日行われ、3年間の訓練を終えた牧師たち200人の修了式も行われた。
集会に参加したカガメ大統領は、「私はリック・ウォレン、キー・ウォレン両氏に、(「40日の目的の旅」)キャンペーンを行うのに、良い悪い両方の理由でルワンダよりも適している地はないと言いたい」と語り、「悪い理由というのは、過去に我々が目的のない人生を生きてきたという歴史。良い理由というのは、目的に導かれた人生を生きることができるという未来だ」と、「40日の目的の旅」キャンペーンに期待を示した。
これまで進められてきた「P.E.A.C.E.」についても、「公」「民」「信仰」といった社会を構成する3つの要素の協力を生み出すものとして称賛。また、西ルワンダで行われてきた、HIV・エイズに関する医療プロジェクトについても、教会が診療所としての役割を果たし、実際の変化をもたらしていると語った。
「P.E.A.C.E.」は、世界中のクリスチャンを動員して、霊的空虚、腐敗した指導体制、極度の貧困、伝染病、識字率の低さ、教育の不足といった国際的な5つの課題に取り組むもの。「和解の促進(Promote reconciliation)」「仕える指導者の育成(Equip servant leaders)」「貧しい人々への援助(Assist the poor)」「疾病者の治療(Care for the sick)」「次世代の教育(Educate the next generation)」の頭文字から名前が付けられた。
「もし招待されなければ、我々はルワンダを選ばなかった。我々の目標はルワンダを変えることではなく、この国に仕えることだ」とウォレン氏。「『P.E.A.C.E.』は、行いのない信仰は死んでいるという聖書の土台の上に立てられたもので、我々は善をもって悪に打ち勝つのだ」と語った。
ウォレン氏はルワンダでこのほか、地元実業家や政府の指導者らとの朝餐祈祷会などに参加。ルワンダ訪問前にはウガンダを訪れており、ルワンダで9日間滞在した後はナイロビを訪問する。