拘束中の中国人牧師が、留置所から妻に心動かす手紙を送り、信仰に踏みとどまり、神を信頼するよう励ました。
ヤン・フゥアの名でも知られるリー・ギュオズィー牧師は、中国中部・貴州省の家の教会の指導者だが、6カ月以上前に中国当局によって逮捕された。現在も、同省貴陽市南明区で拘束されたままだ。
キリスト教慈善団体「チャイナエイド」が翻訳した6月6日付の手紙の中で、リー氏は妻のワン・ホングゥーさんに、「心配し過ぎてはいけない。平穏な心を保ち、神を待ち望むことが最良のことだ」とつづった。
「神は全てを知っておられる。私は神が決して失敗をしないと信じている。神に祈り、他のことは神に任せよう。この家族にあらゆるものを与えくださって感謝している。神が私に与えてくださったことを感謝している。十字架を担い、天国への道を急ごう。私たちが主にお会いするその日まで」
リー氏は息子たちの最近の写真を求め、一方で、留置所での生活には「慣れた」という。
「イザヤ書が語っているように、『お前たちは、立ち帰って、静かにしているならば救われる。安らかに信頼していることにこそ力がある』(イザヤ30:15)。これはまた、内側にとどまる、そういう類いの休息だ」
リー氏は、ワンさんを励ます言葉で手紙を終えている。「いつも幸せに、また平穏な心で、決して祈ることをやめないように。感謝していなさい。それが、イエス・キリストを通して伝えられた神の御心なのだから」
ワンさんは以前、「ラジオ・フリー・アジア」に、リー氏が拘束中、弁護士と面会する許可を与えられなかったと語った。リー氏は「故意に国家機密を漏えいした」容疑をかけられている。
中国政府は宗教、特に中国で目覚ましい成長を遂げているキリスト教に対して、ますます強硬な姿勢を取っている。中国西部の浙江(せっこう)省では過去3年間に、1500以上の教会が取り壊されるか、十字架を取り除かれるなどした。そして、そうした政府の動きに反対する牧師や弁護士たちが、多くは当局によってねつ造されたとみられる告発によって投獄されている。