中国で、キリスト教徒のリー・ホングミンさんが、家の教会のための宗教的な資料を印刷したことで逮捕された。
リーさんは今月6日、中国南部の広東省広州市で、政府の警官たちによって拘束された。慈善団体「チャイナエイド」によると、警察はリーさんの携帯電話や財産を押収し、リーさんを「非合法な事業運営」の罪で告発したという。
チャイナエイドによると、リーさんは連行時、2時間後には家に戻ることができると告げられていた。しかし、釈放はされず、数時間後、警察はリーさんの家に戻り、彼の妻にリーさんが携帯電話を必要としていると言って、彼女をだまし、携帯電話を押収したという。
リーさんの妻はさらに、夫が1週間だけ留置されると告げられ、留置場の料金も払うようにだまされた。
地元のキリスト教徒がその時の状況を、チャイナエイドに次のように説明した。
「その警官たちはリーさんの家に戻って来て、(彼の妻に)夫が携帯電話を必要としていることを話したが、それは彼らがリーさんの携帯電話を手に入れるためだったのです。その後、その夜の内にまた、警官たちはリーさんの所持品を持ち去るために戻って来ました」
「警官たちはリーさんの家族をだまして、留置場の料金を払わせるためにうそをつき、リーさんは7日間だけ留置されると言っていました」
その日の夕方遅く、警官たちは再び戻って来て、リーさんの家を夜間、占拠した。リーさんの妻は印刷された資料は、過激な内容ではなかったと強く主張している。
「私たちが印刷した資料は異端信仰のものではありませんでした」と、彼女はチャイナエイドに話した。「とにかく、それらは共産党に反対するような内容ではありませんでした。かえって、その資料は人々に他の人々を助け、同国人、家、国を愛するように教える内容なのです」
今回の逮捕は、中国当局のキリスト教徒に対する、より広範囲にわたる弾圧の一部に過ぎない。6月初めには、中国東部の河北省邯鄲(かんたん)市で、許可を得ていないとして、警察が祈祷会を中止させるなどしている。