マレーシアのクアラルンプール国際空港で先月28日、フィリピンから帰国したマレーシア人女性が持参していた聖書32冊が税関によって没収されていたことが、AFP通信などの報道でわかった。マレーシア教会協議会(CCM)が宗教の自由を損なうものだと抗議し、聖書は後日返却されたという。
これを受けて、フ・アキョウ副国内治安相はあってはならないことと遺憾の意を表面し、すぐに返還できなかった理由として、没収したときに女性の連絡先を記録していなかったためと説明した。これに対して関税局は通常の手続きに従ったまでだと主張している。
女性は税関で、「すべての宗教的書物は国内治安省の出版統制部に送る必要がある」と言われて聖書を没収されたという。