米国は21日、公民権運動の黒人指導者、故キング牧師を記念する祝日を迎えた。全米のキリスト者たちは、彼の人権活動家としての功績だけでなく、牧師としての彼の言葉に込められた「平和と一致結束」のメッセージを覚えた。
アッセンブリーズ・オブ・ゴッド米国ミニストリー国内代表のゾリー・L・スミス氏は、「万人の一致、平等、正義を使命とするアメリカ憲法に忠実なキング牧師の挑戦は、今日のアメリカに健全化、活性化、向上性をもたらした」と賞賛した。
また、生前にキング牧師が訴えたメッセージを語り継いでいるチャールズ・クアン牧師(米ペンシルバニア州ベツレヘム・バプテスト教会)は、「あまりにも多くの教会が、キング牧師の訴えた社会的公正のメッセージではなく、『繁栄の説教』に従っている」と語り、キング牧師のメッセージに現代の教会が見直すべき点があることを指摘した。
123年の歴史を持つキリスト教救援団体「セントラル・ユニオン・ミッション」(本部:ワシントン)の事務局長デイビッド・トリードウェル氏は、「キング牧師は、人々が一致結束したときに変化を起こせるということを米国に教えてくれた。それは、この団体で働き、奉仕する我々の心にも響くものだった」と語った。「我々は人々を集め、彼らの生活に変化を与えようとしている。だからキング牧師の夢が今なお心に響いてくる。それは我々に希望を与え、より大きな目的へと我々を駆り立てる」「これは、我々すべてが覚える必要のあるメッセージ」と加えて語った。
ブッシュ米大統領は同日、キング牧師を記念するワシントンの図書館を訪れ、非暴力主義、人種融和を説いたキング牧師の精神を称えた。また、キング牧師が説教した米ジョージア州アトランタの教会では記念式典が開かれ、クリントン前大統領や大統領選の共和党候補マイク・ハッカビー氏など2000人以上が参加した。