有限会社聖公会出版(東京都豊島区)は、15日に開いた臨時株主総会で、来年3月31日に解散することを決議した。
1948年に創刊し、それ以来67年間にわたり発行してきた聖公会新聞は、今月25日発行の1月号から当分の間休刊となる。同社代表取締役の松山献氏によると、復刊のめどは立っておらず、読者には新聞発行日に「休刊のお知らせ」のハガキを送付するという。
松山氏は、「まさにクリスマスの当日にこのようなお知らせとは、たいへん残念です」と述べ、「たいへん悲しい結果ですが、経営破綻が正直なところであり、致し方ありません」と話した。
キリスト新聞は同日、ツイッターによる速報として同社の解散決議を報じ、「解散後、同社が担っていた『聖公会手帳』『祈祷書』『カレンダー』などの製作業務は、日本聖公会管区の出版事業を担当する部署が引き継ぐ」と伝えた。
しかし、松山氏は本紙に対し、この速報について「ツィッターの通りです」としつつも、「『祈祷書』は従来より管区発行、『カレンダー』はベロニカ会発行ですので、若干誤っています」とコメントした。
聖公会出版は、日本聖公会から出版事業部門を分離するかたちで1976年9月3日に設立。約40年間にわたり、聖公会の出版、新聞、書店事業を担ってきた。今年3月には、書店部門「聖公書店」の営業権を日本聖書協会へ譲渡していた(関連記事はこちら)。
本紙は、同社との契約に基づき、聖公会新聞2015年1月号から同年11月号まで、本紙の記事や写真を複数回にわたり提供してきた。
同社から最近出版された書籍には『年をとるということ 日本版インタープリテイション90号』、ヘンリ・ナウエン著・景山恭子訳『イエスとともに歩む 十字架の道ゆき』(改訂新版)などがある。同社のホームページはこちら。